埼玉県内でご依頼を頂くことの多いスズメバチの種類を、巣で判別出来るようにまとめてみました。
1 蜂の巣の全体が見えているかどうかで大別できます。
蜂の巣は樹木や軒下にぶら下がっているなど、全体が見えている
⇒【コガタスズメバチ】か【キイロスズメバチ】の可能性が高い
蜂の巣は見えないか、一部のみが見え、家屋の通気口や樹木の穴または根本から出入りしている蜂がいる
⇒【オオスズメバチ】【モンスズメバチ】【ヒメスズメバチ】【キイロスズメバチ】の可能性が高い
![]() 概ね以下の【コガタスズメバチ】か【キイロスズメバチ】のどちらか |
コガタスズメバチ
樹木の枝や、建築物(特に軒下など)にぶら下がった巣がある場合はコガタスズメバチの可能性が一番高いです。
巣の外側にくっついている蜂は居ないかほんの少しだけで、ほとんどは中にいるか、外に出掛けています。
私の経験上、コガタスズメバチは特に椿・サザンカ・金木犀などの常緑樹に巣を作りたがります。その他、木の種類を問わず生垣にはよく作ります。
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椿に営巣したコガタスズメバチ | 窓にピッタリくっつけて作る場合も | 8月頃の巣の状態です。巣の表面には一匹もおりませんが、中には大量にいます。 |
コガタスズメバチについて生態や特徴など更に詳しく知りたい方はこちらをクリック
蜂の巣は時期により見た目が全然違います。
キイロスズメバチ
主に軒下などに巨大な巣を作る種類として有名です。
初夏には間違いなくなかったのに、ある時いきなり大きな巣が出来ていたら、おそらくキイロスズメバチです。特に家のすぐ裏が山であったりすると、巣を作る場所として狙われます。
まだ仲間の少ない営巣初期は屋根裏や、壁の中、木の幹内部など、暗い場所を好んで巣を作る事が多いです。仲間が増え、巣が大きくなってきたときに、巣の周囲にスペースがなくなってくると、軒下等の広い場所に引っ越して大きな巣を短期間でこしらえるのですが、その際には一階よりも二階の軒下などの高い所を特に好む傾向にあります。
巣の外側には、常に沢山の成虫がくっついてうろうろします。とても攻撃性が高く神経質であるため、巣に近づくだけで警戒して中からどんどん出てきて人を刺します。
建築資材置場の屋根下に営巣 した巣。表面には多数の キイロスズメバチ。 飯能市にて撮影 | 日高市で民家の軒下に営巣した巣 わかりずらい画像ですが、やはり表面には多数の蜂がいます。 | 細い枝が沢山ある低木に作る事もしばしばあります。 ※この画像の巣だけは駆除後の撮影となった為、表面に蜂はいません。 |
キイロスズメバチについて生態や特徴など更に詳しく知りたい方はこちらをクリック
蜂の巣は時期により見た目が全然違います。
⇒10月に鳩山町で駆除したキイロスズメバチの施工事例はこちら
![]() 木の根元(地面)から出入りしている⇒オオスズメバチ 木の幹などに空いた穴や建物の通気口など外部に空いた穴から出入りしている⇒モンスズメバチ キイロスズメバチ ヒメスズメバチ |
オオスズメバチ
日本どころか世界最強の呼び声高いオオスズメバチ。ハイキングやキャンプなどで山へ出かけた際に刺される被害が多い。巣は大木の根元などに空いた空洞部分や、剪定枝を地面に積み上げた中等に作る事が多いです。自ら土を掘る事(一粒ずつ運び出す)事が出来る為、土の中に巨大な巣を作ります。
危険度も最強クラス。他の蜂は巣に近づかなければそれ程襲っては来ませんが、この種類は餌場に居る一匹でも人間に向かってくる事があります。駆除は大変。
空き地に堆積した剪定枝の中に営巣。外からでは巣は全く見えません | こちらは土の斜面に空いた空洞内に巣があります。 | 倒木の下に作った巣から多数出入りするオオスズメバチ※画像クリックで大きくご覧いただけます。 |
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蜂の巣は時期により見た目が全然ちがいます。
⇒6月にさいたま市で駆除したオオスズメバチの施工事例はこちら
モンスズメバチ
民家や木の幹内部に巣を作りたがる種類です。他の蜂に比べ、多少の暗闇でも活動可能なのがモンスズメバチ。屋根裏など建物の閉鎖空間や木の幹に出来た穴(うろ)に巣を作ります。通気口などから頻繁に出入りしているハチがいた場合、同種の可能性も考慮する必要がある。
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